「住宅購入を検討していたけど、コロナ後を考えるとどうすべきか分からない」
という方は多いのではないでしょうか。
この記事を読めば、コロナ後の社会、街、住宅についての将来予想がわかり、あなたの住宅購入に役立てることが出来ます。
「コロナの影響で要らなくなるものを、高く買ってしまった。。。」
ということが少なくなるでしょう。
あなたがコロナの二次的な被害者にならないためにも、ぜひご一読ください。
✔わたしの経歴
ここで本記事についての信ぴょう性を確認していただくためにわたしの経歴を少しご紹介させてください。
私はこれまで建築業界に12年以上関わってきました。この過程で50件近く、合計数十億円の工事契約を行っています。
しかも、これを読まれているあなたと同じ「建築主」としての経験です。そのため設計会社やハウスメーカーよりもあなた目線での記事になっていると思います。
またファイナンシャルプランナーの勉強をしながら家計の管理も自分で行い、理想の住宅を買うための資金計画を実践しています。
この経験で培ってきた、知見をもとに解説していきたいと思います。
コロナ後の住宅購入はどうすべき?
結論から言うと、郊外の自然豊かな土地に、駅から遠いところで広めの住宅を戸建てで買うということをおすすめします。
この結論の背景をこれから解説します。
社会はこう変わる
テレワークが進む
これはあなたも感じてますよね。
実際に調査結果としても、今後テレワークを続けたいという調査結果が出ているようです。
新型コロナ収束後も「テレワーク続けたい」6割超 生産性本部調査 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
優秀な人材を確保するためにも、企業はテレワークへの移行を進めていくことでしょう。
いまどき、「当社は毎日通勤してもらっています!」という会社の人気なんて出ないですよね。
都心のオフィスが空洞化する
テレワークが広がるとオフィスの稼働率が低くなります。
高い家賃を払って都心にオフィスを構えるのは無駄なお金になるでしょう。
どんどん本社は都心から郊外またはネット上へ流出していくと思われます。
都心の商業施設も空洞化する
これまでは人が集まるというのが都心の価値でした。
しかしコロナの影響によって、人が集まることがリスクということがわかり、人は集まらなくなっていきます。
結果、人が集まることが重要なビジネスは方向転換が必要になるでしょう。
商業施設やイベント会場、広告媒体、仕事帰りに向かう横丁的な飲み屋街も考え方を変える必要があるでしょう。
街はこう変わる
都心マンションの価値が下落して廃墟になる
都心の価値は、モノ、コト、ヒトが集まっているという利便性が大きな要素の1つかと思います。
そもそもマンションというのは、小さな敷地で出来るだけたくさんの人が住めるように開発された一つの手法でしかありません。
一戸建てだと3戸しか家が建たないところに、マンションであれば例えば30戸が入るようになります。
これは、「都心に住みたい!」という願望から生まれたものなので、都心に住むメリットがなくなれば、当然人気もなくなります。
さらにマンションの場合は、「修繕積立金」という賃貸マンションの共益費のようなお金を住民で積み立てて、何か工事が必要になったときに使うことになっています。
しかし、マンションから人が減っていくと、この修繕積立金の金額はうなぎ昇りに上がっていくことと思われます。
住民が減っても、必要な工事の量は変わらないからです。
こうして負のスパイラルにより、どんどん住民が流出していずれ、空室だらけの廃墟のようになる可能性があります。
都心と郊外の関係が変わる
都心と郊外の関係は全部で4パターンあります。
これまでは「富裕層の1戸建ては難しいけど、狭くても都心のマンションに住みたい」というニーズは多くあったと思います。
実際に都心のマンション建設はすごい勢いで進んできました。
しかしこれからは社会の変化により、以下の順番で価格が下がっていくでしょう。
1番値下がりするのは都心のマンション。
2番目、3番目が郊外の駅近マンションと富裕層の1戸建てが同順位。
4番目が郊外の1戸建てという順番です。
都心のマンションについては、都心のモノ、コト、ヒトが集まる価値が半減するので、これに伴い価値が目減りしていくと思われます。
逆に郊外の1戸建ては、自然豊かなところで暮らしたいというニーズがテレワークによって高まり、価値があがると思われます。
このように都心と郊外の関係は変わってくるでしょう。
参考リンク
コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(首都圏)~「広さ重視派」が増加し「駅距離重視派」を大きく上回る~|株式会社リクルート住まいカンパニーのプレスリリース
郊外の商業施設がこれまで以上に街の拠点になる
郊外に住むというニーズが高まってくると、これに付帯するニーズもあがってきます。
その1つが郊外の商業施設です。田舎のシャッター商店街もこれをきっかけに復活するかもしれません。
郊外に住む人が増えると、商業施設も郊外に出店することでしょう。
これによってこれまで以上に郊外の商業施設が使われるようになるはずです。
自動運転による変化
これまでは駅を中心として、同心円状に場所の価値は広がっていると思います。
これからは自動運転により、誰もが気軽に道路を走っている自動運転車にのって無料または定額で移動が出来る時代になると思います。
そうすると駅から近いという価値も下落していくことになります。そもそも電車にのらない生活になるでしょう。
街の拠点にはテレワーク用のワークスペースができる
上述の自動運転との定期購入なんてのもありそうです。
待機児童問題が解決する
在宅勤務なので保育園に預ける必要もなさそうです。必要な日だけ預けるなどのスタイルもありそうです。
郊外の小さな定食屋が流行る
在宅勤務だとランチタイムのレパートリーが少なくないですか?これまで寂れていた小さな定食屋さん。チャンスです!
自宅でお弁当販売
定食屋と似ていますが、ランチタイム需要って結構あると思うんです。
「今日は近所の〇〇さんちのお弁当売ってるから買ってみよう」
なんて未来もあるかもしれません。
リアルなご近所付き合いが活発になる
街の拠点のワークスペースで近所の人と隣の席になったり、お弁当を買ったりすることでご近所付き合いが活発になるでしょう。
ネット上ではコミュニティやサロンもこれまで以上に活発な活動が進みそうです。
住宅はこう変わる
1人あたりの必要な面積が広がる
家の中にもワークスペースが必要になります。
さらにはテレビ会議のときに背景が気になったり、音が気になったりすると思うので、防音できる場所のニーズも高まりそうです。
さらに家にいる時間が長くなるとキッチンや冷蔵庫も充実させたいというニーズも高まるでしょう。
これまで家には寝に帰っていた人がずっと家にいるわけですから、家の機能を充実させたくなると思います。
書斎の机にデスクトップPCを置きたい人も増えるでしょうから、書斎の面積も広がることになるでしょう。
リノベーションが流行る
戸建てに住んでいる人は、リノベーションして上記のような住宅にしたいと思う人も増えるでしょう。
郊外の広い中古住宅を買って、リノベーションするという選択肢は、これまでよりもっと身近になってくるでしょう。
今の戸建ての面積だとどうしても、広さが足りないという人もいるでしょう。
この人たちには地域のシェアカー利用を促すことで、駐車場をつぶして増築するという選択肢も増えていくと思います。
建売住宅は駐車場なし
建売住宅は、1人あたりの面積が増えると住宅の値段があがってしまうので、
「駐車場なしの建売住宅、近くのシェアカー店舗もセットで住宅と一緒に開発します」というパターンも増えてくるでしょう。
これまで以上に交通と住宅というものをセットで考えていく必要がありそうです。
まとめ
コロナ後の社会や街、住宅の変化を予想していきました。
これらの変化を考えると、今買うべき住宅のタイプというのは、郊外の自然豊かな土地に、駅から遠いところで広めの住宅を戸建てで買うということになりそうです。
なお本記事は筆者があれこれ考えてみた結果なので、あなたもぜひ考えてみてください。みんなで未来についていろいろ議論できると楽しいですよね!
ちなみに、本格的なテレワークが普及していく前に、ウィークリーマンションを地方に借りて、テレワーク生活を実践してみるのは如何でしょうか。
コロナによる在宅勤務をいい機会と捉えて、新しい働き方にチャレンジしてみるのがおススメです。
不動産屋にはウィークリーマンションやマンスリーマンションを、長期出張する人のための住宅というだけではなく、こんな使い方もPRしてほしいところです。
ちなみに私はこの夏に鎌倉でウィークリーマンションを借りて働いてみます。
海沿いで仕事するのってなんだか楽しそうですよね!
✓他にも家づくりの悩みがある人向け