「リフォーム・リノベーションをしたいけど見積もりが高い。。。」
このように感じている人は多いのではないでしょうか。
本記事では、リフォーム・リノベーション(以下、「リフォーム」にまとめます)が高い理由とその対策について解説していきます。
この記事を読めば、リフォームのお金を削減することができ、削減したお金でハワイに家族旅行が出来るかもしれません。
ぜひご一読ください。
✓わたしの経歴
ここでわたしの経歴を少しご紹介させてください。
✓建築業界に12年以上
✓50件近く、合計数十億円の工事契約の経験(リフォーム物件多数)
✓一級建築士
しかも、あなたと同じ建築主としての経験です。
なので設計会社やハウスメーカーの記事よりもあなた目線(顧客目線)での記事になっていると思います。
この経験で培ってきた、知見をもとに解説していきたいと思います。
リフォーム•リノベーションが高い理由
この理由はずばり、新築とはリフォームは条件が大きく違うからです。
新築は何もない土地にゼロから家を建てていきます。
一方でリフォームは、すでに建物がある状態から工事をするので、工事の条件が異なるのです。
逆に言うと、この条件をうまく調整してあげることが出来れば、工事に必要なお金は下がっていきます。
ではこの条件とは何か、どうすれば調整できるのかを解説していきます。
図面が本当に正しいか、壊してみないとわからない
工事が完成すると「竣工図」という図面をもらいます。
「この図面を見れば、建物がどうなっているのかわかるのでは?」
と思うかもしれませんが、実際はそうではありません。
竣工図はもらうものの、実際は現場で素材や大きさなどを調整しています。
竣工図通りに現地ができているのかは、工事を行った人でもすべてを把握しているわけではないというのが一般的なのです。
ましてや竣工図がない、一部しかないという状態だと、プロの目でも壊してみないとわからないという状態になってしまいます。
そのため、リフォーム業者は高めの見積もりを設定しておき、あとから追加工事としての請求を出来るだけしなくていいようにしているというわけです。
(追加工事はかなり顧客に嫌がられるので)
対策は?
この対策としては、可能な限りの情報を契約前にリフォーム業者に提供することです。
- 竣工図がもし手元にないようであれば、当時の業者に問い合わせてみる。
- 壊してみないとわからない箇所があれば、壁に一部穴をあけて壁や天井の中を確認してもらう。
以上のような対策を行うことで、図面が本当に正しいか、壊してみないとわからないという箇所はできるだけ少なくすることができます。
ちなみに、壁に一部穴をあけたところで生活には対して影響はないので、リフォームするときに直してもらえばOKです。
工事量が少ないので割高になる
建築の工事というのはたくさんの職人によって成り立っています。
間仕切り壁をつけかえるだけでも、
- 内装職人
- 壁ボード職人
- 下地職人
などの複数の職人、下請け業者によって工事が行われます。
つまり、工事の面積が小さくなっても職人の職種の数は変わらないので、工事面積が小さいほど工事の効率は下がっていき、結果的に坪単価などで考えると割高になってしまうのです。
対策は?
この対策としては、 浴室、キッチンなどの水回りなど、同じ業種が入るリフォーム工事は出来るだけ同じタイミングで行うことです。
さらにプチリフォームをばらばらのタイミングで何度も行うより、一度にまとめて行うことで職人の工事の効率があがり、結果的に割高感はなくなってきます。
ただしこの場合、他の工事を追加で行うことになるので総工事費としては増えることになります。
あくまで割高感がなくなるということでご認識ください。
工事がやりにくい
新築であれば、工事のための材料を工事囲いに中に置いたり、広々とスペースを使いながら工事をすることができます。
しかしリフォームの場合はそうはいきません。
建築主が日常的に使っている場所を工事することになるので、工事で使えるスペースにも限りがありますし、材料を運ぶにも家具や家電を傷付けないように細心の注意が必要です。
このためやはり効率がどうしても下がってしまい、割高になってしまうのです。
対策は?
工事がやりやすい環境をあなたも協力をして整えてあげるということが有効です。
例えば
- 荷物が多い場合は断捨離をして工事スペースを確保する、レンタルルームに預ける
- ウィークリーマンションに仮住まいをして、工事中は家を使わない
などの対策が考えられます。
これをするだけで、リフォーム業者も工事がかなりしやすくなるはずなので、10%近く見積もりを下げることができるのではないでしょうか。
丁寧に解体することが必要
新築の場合と違って、リフォームの場合は一部解体⇒新設という順序で工事が進みます。
解体工事が必要となってくるのです。
さらにこの解体工事をするときには、細心の注意を払って解体する必要があります。
なぜなら日常的に使っている建物なので、もし照明の配線を切ってしまったり、水道管を切断してしまったりすると、生活ができなくなるのであなたに大きな迷惑をかけてしまうからです。
また解体したあとに新しくつくる部分ときっちり繋げなければいけないので、ただ壊せばいいというものでもなく、きれいに壊すということが大事です。
このため工事の効率が悪くなってしまい、割高になっているということです。
対策は?
すべてのリフォームで可能なわけではないですが、出来るだけ解体を少なくするような工事のやりかたがないかリフォーム業者と相談してみましょう。
例えば窓サッシなどであれば、部屋の内側にサッシをつけることで、部屋が5cmほど小さくなる代わりに、解体をなくすことができたりします。(カバー工法といいます)
その他にもリフォーム業者に、解体がいらいない工事のやり方の提案をもらうことが重要になります。
場合によっては当初の見積もりの半額近くになることもあるかと思います。
過剰なリフォームになっている
新築の場合は、家を完成させるという明確な目標があります。
しかしリフォームの場合はこの目標の設定について、リフォーム業者としっかり認識を合わせるのが初心者の場合は難しいかもしれません。
例えば、雨漏りに対するリフォームだとしても、
- 緊急的にとりあえず雨漏りが止まればいいのか
- 今後ずっと住む予定なので他にも雨漏りがしそうな箇所も含めてすべてリフォームしたいのか
によって工事の範囲や金額も大きく変わってきます。
ここはあなたが判断してリフォーム業者にしっかりと伝えていく必要があるところです。
対策は?
初心者がここを判断するのは難しい場合があります。
そんなときは素直に、「こんなにやる必要あるんですか?」と聞いてみましょう。
なんだかんだ言って、素直に相談するのが初心者にとっても最も有効です。
※専門家への相談という選択肢もあります。詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
この記事の総まとめをします。
- 図面が正しいか壊してみないとわからない
⇒壁などを壊して調査したり、竣工図を集めたりしましょう - 工事量が少ないので割高
⇒他の工事と組み合わせましょう - 工事がやりにくい
⇒工事がやりやすくなるように自分たちにできることもあるはずです - 丁寧に解体する必要がある
⇒解体がいらない工事の方法がないかを確認しましょう - 過剰なリフォームになっている
⇒素直に相談してみましょう
大金のかかるリフォーム。これらを使ってぜひ成功させましょう!
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