「ハウスメーカーや工務店からラフプランと見積もりをもらったけど、どの会社にすればいいかわからない。」
「会社選びにおいて、どんなことに注意すればいいんだろう。」
こんな悩みに答えていきたいと思います。
この記事を読めば、どうやって夢のマイホームを任せる業者を選べばよいかがわかります。
人生最大の買い物であるマイホーム。
この会社選びを失敗するとどうなるでしょうか。
- イメージしていた家と違うものが出来てしまう
- 工事費は高く、ローンの返済に追われる日々
- 最悪の場合、施工不良の欠陥住宅
この記事では、これらを避けるための会社選びの方法を解説します。
これから会社選びをする方は必見です。
✔わたしの経歴
ここで本記事についての信ぴょう性を確認していただくためにわたしの経歴を少しご紹介させてください。
私はこれまで建築業界に12年以上関わってきました。この過程で50件近く、合計数十億円の工事契約を行っています。リフォーム物件も数多く手がけてきました。
しかも、これを読まれているあなたと同じ「建築主」としての経験です。そのため設計会社やハウスメーカーよりもあなた目線(顧客目線)での記事になっていると思います。
さらに顧客目線を持ちながら、一級建築士を取得しているので技術論についても網羅的な知見があります。
この経験で培ってきた知見をもとに解説していきたいと思います。
ハウスメーカー・工務店の選び方|この道12年の私が解説します
結論から言います。
あなたが家を買って実現したいイメージに、最も近い間取り提案をしてくれた会社に決めるべきです。
この理由を3つ解説します。
理由①顧客の立場で真剣に考えてくれているかがわかるから
あなたはハウスメーカーや工務店に、実現したい要望を事前に伝えているはずです。
この要望をしっかりと間取りに落とし込むのは難しいものです。なぜなら、どのような暮らしをしたいかというのは注文する人それぞれだからです。
あなたの気持ちに寄り添って、
「あなたが実現したいことはこんなことですよね!」
というのが各社が提案してくれる間取りです。
つまり、あなたのことを最も真剣に考えた会社が、最も良い間取りを提案してくれるはずなのです。
家づくりというのは、この先もたくさんの問題が待ち構えています。
顧客に寄り添う気持ちがあれば、多少の困難も一緒に悩んで解決していけることでしょう。
逆に、顧客に寄り添う気持ちがないとどうでしょう。
ただただ営業的にノルマをこなそうとして、
・一緒に良い家をつくりたいという気持ちが感じられない
・協力的じゃない、一緒に悩んでくれない
・すぐにそれは出来ませんと言われる
こんなことが起こってしまうことでしょう。
この顧客に寄り添う気持ちというのが、提案された間取りには表れているのです。
理由②金額調整はあとからでもできるから
業者を選ぶときの見積もりは、基本的に概算見積もりであることが多いです。
これから詳細設計を詰めていくときに、見積もりは変わっていくのが普通です。
そのため金額だけを参考にして決める必要はないでしょう。
そうは言っても一番安いところがいいのではという人もいるかもしれません。
しかし、それでもあなたの要望を最も汲み取ってくれた会社を選ぶべきだと思います。
あなたはただ安い家を建てたいのではなく、安く自分のイメージする暮らしが出来る家を建てたいはず。
出来るだけ安くしたいというのもあなたの要望ですから、これに対して今後詳細設計を詰めていく間に真剣に向き合える会社を選ぶべきです。
それでも心配な方は、参考までに見積もりの金額差が10%以内であれば、この後の詳細設計で増減する範囲内と考えてもらってもいいと思います。
もしそれ以上の金額差がある場合は、本当にその会社の見積もりは単純に高いのかもしれません。
理由③大きな会社だからと言って満足する家ができるわけではないから
大きな会社だからこの会社に任せておけば安心という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、家を建てるときは行政などできちんと建築基準法に則っているかの審査があります。
例え小さな工務店でも、これに反した住宅は建てらないことになっています。
どうしても心配であれば、建設業許可があるかどうか、HPなどで確認をしておきましょう。
国交省のサイトからも検索できるので、きちんと国に届け出られた会社かどうかはここでわかります。
逆に、どちらかと言うと大きな会社というのは、各社の社内基準などがあり顧客に沿った提案というよりも自社が得意な方法を採用しがちです。
ある意味、彼らのブランディングですね。
また、注文住宅はあなたのオリジナルの間取りが出来るのがメリットにも関わらず、よくある一般的な間取りが提案されがちです。
建売住宅によくある間取りでは?というものも多いです。
やはり会社の大きさに関わらず、あなたの要望を実現してくれる会社を選ぶことが重要です。
どの間取りが一番良いかに迷ったら
どの間取りが一番自分たちの要望にあっているか迷ってしまう人は、下記リンクも参考にしてみてください。
ハウスメーカー・工務店選びの注意点
選び方に続いて、最低限知っておくべき注意点についても解説していきます。
A社の金額をB社に伝えないこと
「よく他社はいくらで見積もりを出してきましたか?」と聞いてくる営業担当がいますが、これには答えてはいけません。
見積もりはほとんどが無料で行ってくれるところばかりです。他社に見積もりを教えることは、この会社に対して大変失礼な行為にあたります。
また他社が出してきた見積もりをしつこく聞いてくる会社も考えものです。他社の金額を聞いて、それに合わせて金額を修正するというのは何かのグレードを下げるなど、代償が必ずあるはずです。
このような会社は個人的には信用ならないと思っています。
間取りだけ見せて他の会社から見積もりをとらないこと
見積もりだけでなく、 間取りを他の会社に見せるのも避けるべきです。間取り図も見積もりと同様に、あなたのことを真剣に考えて各社が出してくれるものです。
これをそのまま他社に流すのは見積もりを他社に見せるのと同様に、大変失礼な行為になります。
ある会社とだけ値引き交渉しないこと
業者を決める前に値引き交渉はしてはいけません。そうすると公平に業者を選べなくなってしまいます。
詳細設計を行ったあとに、じっくり値引き交渉は行うべきです。
合わせて読みたい
注文住宅の値引き交渉はできる?【悪用厳禁のテクニックあり】 - 注文住宅 駆けこみ寺
見積もりの別途工事に注意
見積もりには見積もり条件などが付いている場合があります。各社の見積もりを比べる際には、この条件が統一されているかを確認しておきましょう。
「付帯工事は別途とする」という文言が平気で書かれていたりするので、この見積もりはどこまでの内容が入っているかくらいはヒアリングしておきましょう。
各社の内容を揃えずに業者を決めてしまうと、あとから思わぬ追加工事を請求されて困ることがあるかもしれません。
まとめ
では、本記事の内容をまとめます。
ハウスメーカーや工務店は、あなたが家を買って実現したいイメージに、最も近い間取り提案をしてくれた会社に決めるべきです。
理由は3つです。
- 顧客の立場で真剣に考えてくれているかがわかるから
- 金額調整は後からでもできるから
- 大きな会社だからといって満足する家が出来るわけではないから
会社選びの注意点は4つです。
- A社の金額をB社に伝えないこと
- 間取りだけ見せて他の会社見積もりをとらないこと
- ある会社とだけ見積もり交渉をしないこと
- 見積もりの別途工事に注意
これらをしっかり理解した上で、マイホームづくりのパートナーを決めていきましょう!