財形貯蓄をなんとなく使っている人
「社会人になってから財形貯蓄をやっています。なんとなくそのままにしているけど、どうやって運用するのが良いのでしょうか。」
こんな疑問にこたえます。
こんにちは。せのしゅん(@senosyu_archi)です。
資産運用歴は10年以上、4000万くらい運用しながら、脱サラを目指している会社員です。
こんなぼくが、解説していきます。
いきなりですが、断言します。
財形貯蓄は、完全に時代遅れのオワコン商品です。
では、さっそく見ていきましょう。
財形貯蓄の種類とメリットとは
そもそも、財形貯蓄とはどのような商品なのでしょうか。
財形貯蓄には、目的別に3つの種類があります。
- 財形住宅貯蓄:住宅用
- 財形年金貯蓄:年金用
- 一般財形貯蓄:なんでも使える用
いちばん使われているのは、「財形住宅貯蓄」でしょう。
「家を買うために貯めるお金」という感じです。
この記事では、わかりやすくするために、「財形住宅貯蓄」をメインにして解説していきますね。
財形貯蓄のメリットとしては、以下の通り。
- 利息や配当に税金がかからない(本来は約20%の納税が必要)
- 天引きされるから貯まりやすい
ここまでだと、「え、いいサービスじゃない?」と思う人もいるでしょう。
ぼくも昔はそう思っていました。
しかし、ぼくとしたことが先日まで見落としていました。
財形貯蓄は、ほとんど意味のないお金の使いかただということに、、、
財形貯蓄にメリットがない理由【オワコン】
理由は以下のとおり。
- 利回りが低すぎる
- そもそも家を買う必要がない
財形貯蓄にメリットがない理由①:利回りが低すぎる
財形貯蓄の利回りは、2020年12月時点で以下のとおり。
なんと、、、たったの0.002~0.003%、、、、
銀行の預金金利が0.001%くらいなので、ほとんど変わりませんね。
つまり、いくら財形貯蓄が非課税だと言っても、ほとんど利息がないなら非課税の意味がないということです。
これが、財形貯蓄がオワコンという理由の1つです。
財形貯蓄にメリットがない理由②:そもそも家を買う必要がない
家を買う必要がなければ、そもそも財形貯蓄をする必要なんてありません。
え?まさか、あなたはまだ持ち家派なんですか?
ぼくは大きく2つの理由で、圧倒的な賃貸派です。
- 賃貸のほうが自由だから
- 持ち家のほうがリスクが高い
ちなみに、マッキンゼー元日本支社長の大前研一さん、ホリエモンなども賃貸派です。
参考までに、「持ち家は資産になる」という人もいますが、持ち家は残念ながら負債ですよ。
しかも、いざ自分のものなっても、お金が儲かる可能性はかなり低いです。
くわしくはこちらの記事でも解説しているので、持ち家派の人は読んでみてください。
「持ち家か賃貸か」で話が逸れてしまいました。
持ち家というのは、昭和の人生戦略です。
令和になってまで、持ち家のための財形貯蓄をする必要なないかと。
奨励金が出ます→それでも利回りが低すぎる
会社によっては、財形貯蓄に対して奨励金が出る場合もあるかと。
ぼくの会社では、財形貯蓄の金額に対して、入金するときに5%の奨励金が出ます。
たとえば、100万円を財形貯蓄すると5万円の奨励金がもらえます。
で、105万円を年利0.002%で運用するわけなので、10年後には105万119円。
一方で、ふつうにリスク低めで資産運用すれば、2年後には108万円を超えています。
10年後には147万円です。
まとめると、財形貯蓄だと105万119円。資産運用すれば147万円。
奨励金があったとしても、大してメリットはありませんね、、、
これは、財形貯蓄の利回りが低すぎるのが原因です。
これをオワコンと言わずに、なんと言えばよいのでしょうか、、、
財形貯蓄よりもおすすめの方法
では、財形貯蓄に向けていたお金をどのように使うのが良いのでしょう。
答えは、「つみたてNISAでインデックス投資信託を運用」ということです。
なぜなら、
- 積み立てNISAも一定額まで非課税
- インデックス投資なら、分散投資でリスクが低い
- 給料天引きはできないけど、口座から自動引き落としは可能
- 金融庁が厳選した銘柄しかないので安心
- 長期で見ると、利回りは4%くらいが標準
- 目的以外でも引き出せる
というメリットがあるからです。
「そんなにメリットがあるなんて信じられない!あやしいに決まってる!」
という人は、金融庁のHPも見てみてください。
ちなみに、ぼくももちろんやっています。
具体的にはこんな感じ。
- 楽天証券で
- e-MAXIS Slim先進国株式インデックスという銘柄を
- 月3.3万円でつみたて
考え方を、サラッと紹介しておきますね。
証券会社は、ネット証券一択
今なら手軽に始められるネット証券一択ですね。
間違っても証券会社の店舗に行かないように、、、
完全にカモにされますので、、、
楽天銀行と紐づけておけば、もちろん入金手数料が無料に。
ここは、楽天経済圏に乗っかるのがおトクかと。
一度仕組みさえつくってしまえば、見直し不要でポイントがザクザク貯まりますよ。
銘柄選び
オススメは、e-MAXIS Slimというシリーズ。
理由は、手数料がとにかく安いから。
というのがうたい文句。
信託報酬は0.1%くらいなのですが、ここまで安いのは珍しいです。
比べてみたければ、こちらのリンクから他と比較してみてください。
e-MAXIS Slimシリーズなら、基本どれでも良いのですが、日本に投資するもの以外を選びましょう。
日本経済はこれから成長する可能性が低いので、、、
アメリカとか新興国、またはオールカントリーならOKです。
つみたて金額
ここは単純で、つみたてNISAは1年で40万までが非課税なので、月々に割り戻りして3.3万円を毎月つみたてています。
ちなみに、つみたてNISA、NISA、iDecoの違いをよく聞かれるので補足です。
- つみたてNISA:年間40万、20年非課税。
- NISA:年間120万、5年非課税。
- iDeco:60歳まで引き出せない。年金みたいなイメージ。
なお、つみたてNISAとNISAは併用できません。
自動引き落としで財形貯蓄みたいにコツコツ貯めたいなら、つみたてNISAのほうが良いかと。
以上、財形貯蓄につかっていたお金の、最適な行き先の説明でした。
いちおう、つみたてNISAと財形貯蓄をくらべた結果をのせておきますね。
まとめ:財形貯蓄だけを知っても意味がない
この記事の内容をまとめます。
財形貯蓄の種類とメリットとは
- 利息や配当が非課税
- 天引きされる
財形貯蓄にメリットがない理由
- 利回りが低すぎる
- そもそも家を買う必要がない
財形貯蓄よりもおすすめの方法
→つみたてNISAでインデックス投資信託を運用
財形貯蓄がいかにオワコンか、わかって頂けたでしょうか。
でも、財形貯蓄だけわかっても意味がないんです。
大事なのは、本質的なお金の知識を身につけて、じぶんでベストの金融商品を選べるようになることだからです。
今のままでは、その場しのぎというわけですね。
いくら自転車の乗り方を勉強しても、それだけで乗れるようにはなりませんよね。
大事なのは、実際にじぶんでやってみることです。
財形貯蓄にお金を入れているということは、いわば今この瞬間にも損をしているのと同じ。
ぼくはこの事実に気が付いた瞬間、すぐにお金の使い道を切り替えましたね。
忘れないうちに、今すぐササっと対応しておいた方が良いかと。
この記事で紹介したリンク先も貼っておきますので、活用してみてください。
- 金融庁HP
- 楽天証券(無料で口座開設可)
- SBI証券(無料で口座開設可)
- eMAXIS Slim