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空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

 

こんにちは。せのしゅん(@senosyun_archi)です。

不動産ディベロッパーで働く一級建築士です。

 

 

この記事では、不動産の専門家である私なりに、

空き家問題と人生100年時代における、

不動産という資産との付き合い方を考えてみました。

 

 

空き家に関心がある人、

住宅購入を検討している人は必見です。

では早速いきましょう。

 

 

そもそも空き家はなぜ問題なのか

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

 

まず、そもそも空き家はなぜ問題なのかというと、

周辺の不動産価格が目減りして持ち家の人達が債務超過になるからです。

 

 

不動産に限らず、モノの値段は需要と供給で決まります。

供給が過剰になると、価格は下落します。

 

 

つまり、空き家がたくさんある状態というのは供給過剰なので、

周辺の不動産価格が下落するということ。

 

 

日本人の多くは、

「持ち家」という不動産投資をしている状態なので、

「持ち家」の価格下落=不動産投資の失敗=お金持ちにはなれないです。

 

 

参考記事↓

 

www.akanoren.net

 

 

さらに、空き家があると不法占拠者が増えてきて、

結果的にスラム化することも。。。

 

 

すると、さらに不動産価格が下落するという、

負のスパイラルに陥り、日本の不動産価格が崩壊。

 

 

これが空き家が問題視される大きな要因だと考えます。

 

 

なお、空き家の取得原因としては、

「相続」が最も多いようです。

 

 

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

https://www.mlit.go.jp/common/001172930.pdf

 

 

日本の世帯数は2025年がピークなので、

これから先は空き家が増えていくことが想定されます。

 

 

www.nikkei.com

 

 

空き家問題はどうすれば解決するのか

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

 

では、空き家問題はどうすれば解決するのか、

について、私なりに洗い出してみました。

 

 

空き家は結局、需要と供給の問題なので、

大きく2つに分類されると思います。

 

 

①住宅の供給を減らす(住宅をつくらない)

 1.住宅着工件数を減らす

 2.空き家をすぐに壊す

 3.改修工事の促進(新しく住宅をつくらない)

 

 

②空き家の需要を増やす(空き家を誰かが埋めてくれる)

 1.空き家の情報を提供する(空き家バンク)

 2.1世帯で複数の家を所有する(地方の別荘、二拠点生活)

 3.リモートワークを推進して地方在住者を増やす(空き家は主に地方の課題)

 4.滞在人口を増やす(移民を受け入れる、観光客を増やす)

 5.空き家を活用した民泊制度の充実化

 

 

住宅の供給を減らす方法としては、

住宅着工件数を減らすこと、

空き家をすぐに解体することはもちろんですが、

改修工事を促進することでも寄与できます。

 

 

他方、空き家の需要を増やすためには、

空き家情報の提供に加えて、

空き家が多い地方での住宅需要を喚起することも、

間接的には有効だと考えます。

 

 

空き家を活用した民泊制度の充実化なども、

空き家対策としては重要だと思います。

 

 

今後はおそらく国交省あたりが旗振り役となって、

上記のような施策がどんどん進んでいくと予想します。

 

 

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

 

不動産は金額が大きいこともあり、

不動産との付き合い方は、人生を左右すると言っても過言ではありません。

 

 

では、空き家問題まっただ中の私たち世代にとって、

人生100年と言われる時代を、

不動産とどう付き合っていくのが良いのでしょうか。

 

 

私が考える方針としては下記です。

 

 

  • 持ち家にしないで賃貸で暮らす
  • 空き家を積極的に使う

 

 

持ち家にしないで賃貸で暮らす

 

持ち家にしないで賃貸で暮らすことで、

空き家などによる不動産下落リスクを避ける

という方策があります。

 

 

これは完全に不動産のリスクを排除できるので、

有効な戦略だと考えます。

 

 

正直、人口減少が続く日本において、

不動産価格が上がる期待はほぼありません。

 

 

ドラスティックに、「そもそも不動産を持たない」

というのも一案でしょう。

 

 

空き家を積極的に使う

 

もう1つの戦略としては、

空き家を積極的に活用する方策です。

 

 

空き家の活用は、

人口減少の我が国において、

国を挙げての重要施策になります。

 

 

そのため、空き家はそもそも取得費が安いことに加えて、

補助金などで制度上優遇されるでしょう。

 

 

民泊に活用する場合などでも、

価格競争力をもった商品設計ができると思います。

 

 

さらに、コロナの影響により、

東京の会社に就職して、リモートワークも使いつつ地方で働く、

という働き方も理解を得られつつあります。

 

 

こうすれば、東京レベルの年収を維持したまま、

地方の空き家で格安で暮らすことも可能。

 

 

これらのように、空き家という機会を捉えて、

積極的に活用するのも、有効な戦略だと考えます。

 

 

いずれにしろ、

「新築物件を買う」という従来の不動産戦略は、

今の日本で考えると悪手だと言えるでしょう。

 

 

不動産との付き合い方は人生の考え方

空き家問題と人生100年時代の個人の不動産戦略を考えてみた

 

空き家問題、人生100年時代、人口減少、社会保障費の増加など、

我が国の環境は親世代とは大きく異なってきています。

 

 

従来のように、住宅ローン35年で持ち家を買い、

会社員として勤め上げて返済する、

という人生シナリオは通用しません。

 

 

これからはゼロから自分でシナリオを考え、

人生を自らデザインしていく必要があると考えます。

 

 

私自身も、まだまだ慣習に流されることも多いものの、

少しずつこのブログで発信していけたらと思います。

 

 

この記事はここまで。

では。おしまい。