なんとなく持ち株をやっている人
「まわりの人もやっているので、持株会をやっています。なんとなくそのままにしているけど、実際どうやって運用するのがいいのでしょうか。」
こんな疑問にこたえます。
こんにちは。せのしゅん(@senosyu_archi)です。
30代で資産4000万の会社員です。
投資歴は10年以上です。
結論として、持株会はデメリットが大きすぎるので、やる必要がありません。
理由も含め、解説していきます。
では、さっそく見ていきましょう。
持株会の3つのメリット
3つのメリットは、以下の通りです。
- 奨励金がもらえる
- 単元株未満で買える
- キャピタルゲインが得られる
奨励金がもらえる
持株会を申し込むと、目安として15%くらいの奨励金がもらえます。
(会社により異なります)
「奨励金がもらえるから」という理由で、持株会をやっている人も多いのでは。
たしかに奨励金って、けっこうデカイですね。
なにもしなくても会社がお金をくれるので、給料が増えているようなものです。
参考までに、会社がなぜ奨励金を出してくれるかというと、
- 安定株主が増える(会社にとっては、自社株買いとほぼ同じ意味)
- 従業員のモチベーションアップ
- 福利厚生になる
というメリットがあるからです。
ここでは、会社側のメリット・デメリットは詳しく解説しませんが、会社がなぜ奨励金を出すのかは、知っておいて損はないかと。
単元株未満で買える
ふつう、株式というのは「単元」と呼ばれる、株を買うことのできる単位でないと売買できません。
たとえば、100株が1単元で、1株100円だとすると、100株単位の1万円からしか売買できないということです。
さらに、持株会は少額をコツコツと積み立てていく形式が多いかと思います。
少額のお金を、時間をずらしながらコツコツ投資することで、株価の乱降下のリスクを押さえる効果もあります。(ドルコスト平均法)
このように少額から買えるというのが、持株会の2つ目のメリットです。
キャピタルゲイン(売却益)が得られる
持株会にかぎった話ではないですが、株を売却すればキャピタルゲインが得られます。
報奨金が出る会社であれば、わりと売却益は出やすいはずなので、これはメリットになるかと。
とくに、株式未上場のベンチャー企業の持株会であれば、もし会社が上場でもしようものなら、一気に大金が手に入ることになります。
ベンチャー企業の持株会は、かなり夢がありそうですね。
持ち株会の巨大なデメリット
ここまで読んだあなたは、
「持株会けっこういいじゃん」
と思ったかもしれません。
でも、持株会にはメリットを上回る、とんでもないデメリットがあります、、、
会社と共倒れになる可能性がある
持株会をすると、給料も金融資産も会社に依存することになります。
会社が儲かっているときは良いですが、業績が悪化すると悲劇です、、、
投資の世界には、「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります。
1つのカゴにリスクを置くのではなく、分散して投資をすることが投資の原則です。
あなたが投資家だとして、じぶんの会社1社に投資をする価値があると思うのであれば良いですが、「奨励金があるから」という程度の理由であれば、避けたほうが賢明かと。
売却するのに時間がかかる
「でも業績が悪くなれば、株式はすぐに売ればいい」
と思うかもしれませんが、これもむずかしいです。
なぜなら、持株会の株を売却するには時間がかかるからです。
具体的には、
- 持株会の売却の申請を会社にする
- 証券会社に持株会の株が移行する(証券会社の口座も必要)
- インサイダー取引ではないかのチェック完了後に売却する
という手続きが必要となります。
会社にもよりますが、数か月かかるのが一般的です。
なので、業績が悪化したからと言ってすぐに売却するようなことはできないのです。
持株会に入会するということは、あなたと会社が運命共同体になるということですね、、、
✓参考:持株会の代わりにやるべき投資とは
ずばり「つみたてNISAのインデックス型の投資信託」です。
投資信託とは、たくさんの株式を詰め合わせたパッケージになっている商品です。
つみたてNISAは、金融庁が厳選したファンドで非課税で運用できる仕組みですね。
持株会は課税対象なので、節税という意味ではつみたてNISAのほうがメリットがあります。
詳しくはこちらでも解説していますので、合わせて読んでみてください。
まとめ:投資先を分散させよう
この記事の内容をまとめます。
持株会の3つのメリット
- 奨励金がもらえる
- 単元株未満で買える
- キャピタルゲインが得られる
持ち株会の巨大なデメリット
- 会社と共倒れになる可能性がある
→代わりにつみたてNISAのインデックス型の投資信託がおすすめ
この記事では、お金という資産を分散させようと解説してきました。
これについては、少しは理解を深めてもらえたかと。
だけど、あなたにはもう1つ資産があります。
それは労働力という資産です。
これはまさに持株会と同じように、資産を1つのカゴに盛っており、リスクが高い状態です。
労働力という資産を分散するという意味では、「副業」という選択肢も「投資信託」と同じくらい合理的ですね。
興味があれば、こちらもどうぞ。
では、この記事はここで終えます。