「悪徳なハウスメーカーや工務店にお金を騙されたくない。だけど見積書が難しくて見方がわからない。」
ということでお悩みの方は多いのではないでしょうか。
本記事では、騙されないための住宅見積もりの超簡単な見方を解説します。
もし一生で一番高い住宅の買い物で騙されると・・・
- 35年もある住宅ローンの支払いが苦しくなる
- 趣味のゴルフをあきらめないといけなくなる
- 家族に常に負い目を感じる
こんな未来になってしまいます。
この記事をよめば、こんな未来からあなたを救うことが出来るはずです。
ぜひご一読ください。
✔わたしの経歴
ここで本記事についての信ぴょう性を確認していただくためにわたしの経歴を少しご紹介させてください。
私はこれまで建築業界に12年以上関わってきました。この過程で50件近く、合計数十億円の工事契約を行っています。リフォーム物件も数多く手がけてきました。
しかも、これを読まれているあなたと同じ「建築主」としての経験です。そのため設計会社やハウスメーカーよりもあなた目線(顧客目線)での記事になっていると思います。
さらに顧客目線を持ちながら、一級建築士を取得しているので技術論についても網羅的な知見があります。
またファイナンシャルプランナーの勉強をしながら家計の管理も自分で行い、理想の住宅を買うための資金計画を実践しています。
この経験で培ってきた知見をもとに解説していきたいと思います。
住宅見積もりの見方|超簡単 騙されない方法3選
見積もりの見方について、それぞれの項目の意味などを解説している記事はたくさんあると思います。
しかしこの記事では、「いかに騙されないか」という観点での見積書の見方を解説していきます。
では初心者にもわかる、騙されない見積書の見方を解説していきます。
見積書の内訳よりも見積もり条件が重要
見積書の内訳を初心者が見ても、出来ることは多くありません。
しかし初心者でもわかり、かつ内訳よりも重要なものがあります。それが見積もり条件です。
会社にもよりますが、見積条件というページが表紙の次のページにあったり、欄外に注書きで小さく書いてあったりすると思います。
ここは必ず読みましょう。
せっかくあなたが選んだ設備などがあったとしても、平気でこのようなことが書いてある場合があります。
・外構工事は別途とする
・オプションは別途とする
・標準仕様想定とする
見積もり上は、嘘が書いてあるわけではないのかもしれませんが、このまま契約してしまうと、どんどん追加工事が増えていき、すぐに予算オーバーになってしまいます。
ちなみに標準仕様というのは、ほとんどが最低仕様と読み替えてもよいでしょう。
施工会社としては、最初に出来るだけ安く見せて契約してもらい、その後からどんどん追加にしていけば契約を解除されることはないという考えなのでしょうが、騙されていると言っても過言ではありません。
※すべての会社がこういうわけではありません。
これを防ぐためには、見積もりの内訳を理解しようとするより先に
「この見積もりにはそもそも何が含まれていて、何が含まれていないのか」
ということをしっかりと確認しましょう。
住宅購入には一般的に、
- 建築本体工事
- 付帯工事(外構工事など、建物以外の工事)
- 諸費用(行政への手続き費用など)
- 土地費用(関連する登記費用など含む)
が必要となります。
施工会社から提示されている見積もりがこの内のどれなのか、また各項目のうち必要な内容は網羅されているのかを確認することが重要です。
また、逆に確実にこの見積もり条件に書いてもらうべき内容もあります。
それは、
「本見積書は〇年〇月〇日付けの図面に基づいて作成したものである」
という趣旨の文言です。
この文言があると、契約後に「これは見積もりに入っていませんので追加です。」と言われても、「図面には入っています。見積もりの抜け漏れではないですか?」と言い返すことができます。
利益がかさ増しされていないかチェックする
基本的に施工会社の利益分は、会社によって記載は多少異なりますが、「諸経費」「一般管理費」「現場管理費」「経費」というような項目に入っています。
逆に言うと、「木工事」や「仕上げ工事」というような項目には施工会社の利益は入っておらず、実費だけが書いてあるはずです。
これは国土交通省の出している基準に基づいています。
しかし実態として施工会社は、実費だけが書いてある「木工事」や「仕上げ工事」のところにも施工会社の利益をかさ増しして、実際の利益分である諸経費を安く見せようしてきます。
これは施工会社が「自分の会社の利益もぎりぎりなので、これ以上値引きは難しいです」という説明をしやすくするためですね。
これをチェックするためには、実費の部分を少し調べてみる必要があります。
チェックの手順は以下の通りです。
- 材料費の値段をネットで調べる(なんでもOKです)
- 材料費を10/4倍する
- 見積書の値段と比べる
以上の通りです。
まず前提として、この実費の部分は、
- 材料費:材料自体の値段
- 労務費:職人さんが現地でつくってくれるための人件費
という内容にわかれています。
内装工事の場合は、
材料費:労務費=4:6くらいの関係にあります。
この関係と材料費を使えば超概略ですが、工事費を出すことが出来るのです。
この計算をするのであれば、ユニットバスやトイレなどが見積もりの中でもわかりやすくてよいかと思います。
この金額と見積書の値段を比べたときに、経験的には1.3倍以上見積もりの方が高いときは、その見積もりには実費の部分に利益がかさ増しされている可能性があると言ってよいでしょう。
これを使えば見積もりのすべての項目を理解せずとも、概算で騙されているかどうかのチェックができるかと思います。
見積書は契約書類ではない
見積書で騙されないためには、見積書の位置づけについてもきちんと知っておく必要があります。
ほとんどの人が勘違いしていますが、見積書は工事の契約書類ではありません。
下記リンク(一般的な工事請負契約がのっています)の契約書を見てください。
契約書の中に記載があるのは、
- 添付の設計図、仕様書に基づく契約金額の総額
- 工事期間
- その他約款
などの項目です。
つまり契約書上、あなたは設計図に書いてあるものを見積書の合計金額で購入しているのです。ここに見積もりの内訳は関係していません。
では、これを踏まえるとどういう状況が考えられるでしょうか。
もし仮に悪徳業者が不当に安く見積りを出してきたとします。
この金額で契約を結んだ後、
「見積もりに入っていないのでこれは追加工事です。」と言われたとしても、
「見積もりは契約書類ではありません。契約書類である図面にはしっかりと描いてあります。」
という対応が可能となるわけです。
こうすれば、見積書の内訳がわからなくても悪徳業者に騙されることから身を守ることができるでしょう。
まとめ
今回の内容をまとめてみます。
見積もりが高いときに騙されないための方法
・利益がかさ増しされていないかチェックする
見積もりが安いときに騙されないための確認する方法
・見積書の内訳よりも見積もり条件をよく確認する
・見積書は契約書類ではないことを主張する
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