こんにちは。せのしゅん(@senosyun_archi)です。
お金の情報が大好物です。
最近、友人がローンを組んで家を買ったという話を聞き、
そもそも借金にはどんな種類と特徴があるのか、
を調べてみました。
案外まとまった情報がなかったので、
この記事でサクッとまとめてみました。
意外な特徴が見えて来たりするので、
借金する前にはぜひご一読ください。
ではいきましょう。
借金の種類・特徴を比べてみた|クレカ~消費者金融まで
今回集めたのは、こちらの借金くんたちです。
- 住宅ローン
- マイカーローン
- 教育ローン
- 奨学金
- クレジットカード
- リボ払い
- 創業支援融資(東京都)
- 新創業融資(日本政策金融公庫)
- 消費者金融
- DeFi(仮想通貨を使った借金)
本編に行く前に、
まず前提知識をサラッと書いておきます。
金利には、単利と複利がありますが、
上記の借金は基本的に複利です。
単利と金利の詳細は別記事に譲るとして、
複利とは下図のように二次曲線でお金が増えていくことです。
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/6042
つまり複利の場合、金利が1%違うだけで、
将来的に支払う借金の総額は、
二次曲線的な差が生まれる、ということ。
金利はたった1%とあなどらずに、
少しでも低いものを選ぶのが大事というわけです。
では、具体例を1つずつ見ていきましょう。
住宅ローン
多くの人が借金と言って思い浮かべるのが、
住宅ローンだと思います。
※たまに住宅ローンは「資産」という人がいますが、
これは「資産」というか「負債」なので、勘違いしないよう注意。
私がザっと調べたところだと、
住宅ローンは大体下記の条件が1つの目安だと思います。
・35年固定金利で金利 1.97%くらい
・融資限度はだいたい頭金の5倍くらい
・使途は自宅用の住宅購入のみ
・土地を担保にすることが多い
※この記事では、固定金利ベースで比較していきます
よく、「住宅ローンは有利な借金」と言われますが、
一旦はこの条件を頭に入れた上で、
他の借金と比べてみてください。
参考記事---
https://www.a-tm.co.jp/top/housingloan/housingloan-osusume/
マイカーローン
続いてマイカーローンです。
こちらも利用者が多い借金でしょう。
条件はこちら。
・固定金利1.9%~
・融資限度1000万円以内
・使途はマイカー購入のみ
・無担保
金利を見ると、
意外にも住宅ローンと比べてそこまで悪い条件ではないようです。
(もちろん借り手の状況によって異なります)
貸し手からすると、マイカーローンは期間が短くリスクが低いので、
金利を低く抑えることが出来るのかもしれません。
参考記事---
https://www.a-tm.co.jp/top/cardloan/mycarloan-low-interest/
教育ローン
続いて教育ローンです。
国の教育ローンは下記が主な条件です。
・固定金利1.95%
・融資限度350万円まで
・最長18年で返済
・使途は教育関連費用全般(一人暮らしのアパート代などもOK)
・無担保
教育ローンも、
オトクだと言われる住宅ローンと同じくらいの金利ですね。
特に国の教育ローンは、
日本政策金融効果が貸し手であることもあって、
低い金利水準になっているのだと思います。
低年収世帯などへの優遇もあり、
比較的良心的な仕組みだと思います。
参考記事---
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html
奨学金
同じ教育系の借金で有名なのは奨学金です。
・固定金利0.7%
・融資限度 最大月額12万円(大学基本月額)
※月額12万円×12か月×4年=最大576万円
・最長20年で返済
・使途は基本的に限定なし(貸与型の場合)
・無担保
来ましたね!破格の条件の借金です。
固定金利が衝撃の0.7%(2022年10月)!
しかも、執筆時点は米国の利上げの影響を受けて急騰しており、
過去にさかのぼると、0.1%とかの時期も普通にあります。
仮に固定金利0.1%で最大576万円を借り、
元金均等返済をした場合、
20年後の支払い総額は582万円。
利息として、20年でたった6万円!
という計算です。
ここまでくると、
お金がない人だけでなく、全国民が借りた方が良いのでは?
と思ってしまうくらいの衝撃です。
ちなみに、単利ですが米国債でも4%くらいの利率なので、
奨学金を借りて投資に回したら、むしろ儲かります。笑
あと奨学金と教育ローンだと、
奨学金の方が圧倒的に好条件。
借りるなら奨学金から検討するのが正しいですね。
参考記事---
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/taiyo/taiyo_2shu/riritsu/2007ikou.html
クレジットカード
クレジットカードが借金!?と思う人もいるかもですが、
これは紛れもなく借金です。
クレジットカードは支払い時期と購入時期に差があり、
これは借金して払っているのと同じですね。
(たいていの人が一回払いで完済しているので、あまり意識されませんが)
・固定金利0%(2回まで)
・融資限度30万円程度が一般的
・翌月払い
・使途の制限なし
・無担保
あまり知られていませんが、
クレカの1回払いはもちろん、2回払いまでであれば、
手数料がかかりません。
支払いを先延ばしにした方が、
手元に現金が残るので、理屈的には利息の分だけトクをします。
少額であれば気にする人はいませんが、
結婚式費用など大きな金額になると、
意外にメリットがあったりします。
ただし、3回以上の分割をすると、
急に年利12%近くの手数料がかかるので、
絶対に利用しないようにしましょう。
リボ払い
リボ払いは、クレジットカードの機能としてついてくることが多く、
わりと身近な感じのする借金です。
・固定金利15.0%が目安
・融資限度は金利に合わせて大きく左右される
・無担保
なんだか身近な地位を獲得しているリボ払いですが、
実態は上記の通りで、驚きの固定金利15%!!
怖すぎる!
普通に考えたら、複利で15%なんていう金利水準だと、
返済が滞るのが当たり前です。
クレカのサービスの一環で
リボ払いを選択してしまう人がいますが。これは非常に危険。
リボ払いには近寄らないのが得策です。
参考記事---
https://hibiki-law.or.jp/debt/hensai/h-ribo/5960/
東京都中小企業制度融資「創業」
ここで少し毛色を変えて、事業をするときの融資制度です。
・固定金利~1.5%(創業支援特例を利用)
・融資限度3500万円
・融資期間3年
・別途信用保証料必要(半額東京都の補助)
・既存融資額と合わせて8000万以下まで無担保
・使途は運転資金、設備資金
一般的な銀行の融資だと5%以上が目安と言われます。
また、小さい法人・個人にはほとんどお金を貸してくれません。
にも関わらず、
この制度はかなり使える制度だと思います。
固定金利は住宅ローンよりも低いですし、
事業内容さえ認められれば、
8000万まで無担保で貸してくれます。
1000万円借りたら、金利は年間15万円。
月で言うと1万2000円くらいなので、
それほど負担ではないでしょう。
東京で創業するなら、ぜひ使いたい制度です。
参考記事---
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/kinyu/yuushi/yuushi/jyouken/
https://financenavi.jp/basic-knowledge/borrowing-interest-rate/#content1
創業支援貸付(日本政策金融公庫)
もう1つ新規創業関係の融資制度です。
・担保なしの場合の固定金利 1.65~2.7%
・担保ありの場合の固定金利 0.4%~2.05%
・融資限度7200万まで(うち運転資金4800万)
・融資期間 設備資金20年以内、運転資金7年以内
これまた、かなり有利な借金が出てきましたね!
特に担保ありの場合の固定金利は、
最低で0.4%という奨学金なみの水準。
なお調べてみると、
担保は借入と同額の資産を持っていること、
というのがポイントのようです。
なお無担保でも住宅ローンよりも低い水準で借りられます。
これは創業時期にかなりありがたい制度。
日本の公的機関の融資は、
本当に便利なものが多いですね~。
参考記事---
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
消費者金融
さて、いよいよお待ちかね(?)の消費者金融です。
・固定金利 最大20%(利息制限法の上限)
・融資限度は金利に合わせて上下
・無担保
いや~期待を裏切らない高さですね!
法律の限界ギリギリの金利設定です。笑
もう少し法律ギリギリの金利を詳しく書くと、下記の通りです。
・~10万円まで:上限20%
・10万円~100万円まで:上限18%
・100万円以上:上限15%
消費者金融ってヒドイ!と思うかもですが、
消費者金融側もこれはしょうがないです。
ふつうにお金を借りられない人達が、
消費者金融からお金を借りるので、
当たり前にリスク分として金利は高くなりますよね。
ここで意外なポイントなのが、
リボ払いの15%という利率は消費者金融並みということ。
やっぱりリボ払いも恐ろしい!
参考記事---
https://www.aiful.co.jp/owp/10090/
番外編:DeFi(仮想通貨を使った借金)
最後に番外編として、
仮想通貨を使った借金です。
これは私も使っているのですが、
仮想通貨のDeFiという仕組みを使えば、
BTCやETHを担保にして、WEBでお金が借りられます。
・固定金利0%
・担保となるBTCなどの時価評価80%まで
・担保価値を下回ると強制決済
・返済期限なし
・使途なんでもOK
DeFiを使う人が少ないですが、
実はこれ、結構有利な借金だと思います。
固定金利0%で返済期限なし、
ってすごくないですか?
担保価値だけ気にしておけば、
実質的にお金をもらっているようなものです。
さすがの奨学金も、
これには勝てないと思います。
詳しくはこちらの記事で書いているので、
気になる人はどうぞ。
有利な借金ランキング
せっかく比較したので、いろいろ条件が違うものの、
せのしゅん的「有利な借金ランキング」を作ってみました。
こちらです。
- DeFi(仮想通貨を使った借金)
- クレジットカード
- 奨学金
- 新創業融資(日本政策金融公庫)
- 創業支援融資(東京都)
- 教育ローン
- 住宅ローン
- マイカーローン
- リボ払い
- 消費者金融
DeFiやクレカは少し特殊ですが、
次に有利なのは奨学金ですね。
利率の低さが圧倒的でした。
並べてみて思ったのは、
意外に住宅ローンが下位だったことです。
年利1.9%が、めちゃくちゃ安い!というほどでもないことと、
使途が自宅購入に制限されているのがネックですね。
とは言え、印象としては全体的にかなり低い金利が多かったです。
(消費者金融、リボ払い除く)
これも、日銀の金融緩和政策によるものなので、
借金をするなら方針転換する前にするのが正解ですね。
※国の借金である国債(10年国債)利回りは0.25%
この記事はここまで。
では。おしまい。